「お金が市場に」・「女性が社会に」1986年こんなことがあった
この年は、バブルの幕開けとなる年。
プラザ合意で円高不況を懸念した日銀が、公定歩合を引き下げお金を借りやすくし、市場に大量にお金が流れ出したのがきっかけ。
ファッション
ハイレグ水着
股部分が、急角度に切れ上がった水着で、足が長くみえる。
男心をくすぐるデザイン。
DCブランド
DCブランドはこれっ!という特定のデザイナーはない曖昧さで様々なメーカーが登場。
主なブランドは、”メンズビギ”、”ニコル”、”ワイズ”、”コム・デギャルソン”など挙げればきりがないほどあった。
この年、DC市場は、1兆5000億円の規模となる人気。
ラフォーレ原宿や丸井新宿店では、年2回のバーゲンセールの初日には、若者たちが徹夜で行列を作ることもあった。
しかし、DCブランド自体が、自動車メーカーとコラボしたり、ホテル経営したりしたため、ブランド価値の下落を生み、この年をピークに人気は先細りしていく。
ハウスマヌカンなど一部のコアな人のファッションであった「黒ずくめ」の服装、いわゆる「カラス族」といわれる着こなしが一般の人にも普及していった。
メンズノンノ
この年創刊された男性向けファッション誌の「メンズノンノ」は、創刊号が30万部完売。
1987年2月号は45万部の発行部数となる。
人気商品
日本語ワープロ
ワープロが価格もほどよくなり、性能がさらによくなりサラリーマンを中心に普及しはじめた。
この年150万台の出荷台数を記録し、標準小売価格3万円~10万円のものが主力。
機能重視の東芝ルポシリーズがトップシェア。
価格の差が、見た目でわかるところは、ディスプレーサイズ。
3万円程度は、文字が20字程度しか表示されす、10万円程度のものは、40字の10行程度の表示が可能。
実勢価格は、ディスカウントストアで標準小売価格の70%程度となっていた。
CDソフト
1~10月で生産額728億円となる。
前年あたりから手ごろな価格となったCDプレーヤーというハードの供給が増えたことで、ソフト販売もけん引された。
外車
プラザ合意による円高のため、平行輸入車が増えた。BMW、ベンツの他、ボルボやサーブなどの個性派も若年層に受けた。
特にBMWが人気。
86年12月単月の販売台数
ベンツ・BMW ➡ 1500台
国産車
1月にモデルチェンジしたソアラ(車両価格500万円)が4月頃までで1万台の販売台数となる人気。
その他マークⅡ(350万円)も人気。
これらの運転者の30%が10代~20代前半の若者たちと言うデータ。
彼らの親御さんたちが、購入してあげているパターンが多いようだった。
ドラゴンクエスト
ファミコン用ソフトのドラゴンクエストの第1作品が発売され大人気となった。
いわゆる、RPGと略されるロールプレイングゲーム。
モンスターを倒してお金をためてより強い武器を買い、経験値を積みレベルを上げていくストーリーのゲームは楽しかった。
さらに、鳥山明さんの書くキャラクターやゲーム音楽がすばらしかったのも人気に拍車をかけたと思われる。
写ルンです
7月富士写真フィルムから、使い捨てカメラ「写ルンです」が発売された。
大人気で増産しても追いつかない状況。
300万本/年間売り上げた。価格は1380円。
この時のモデルは、屋外晴天用だった。
1987年7月「写ルンですHi」が発売される。
屋外専用だったが、曇りでも撮影可能となった。価格は1000円。
この年の12月は「写ルンです、フラッシュ」が発売。
ストロボ付きで、室内・夜間でも撮影可能。価格は1800円。
1990年4月「パノラミックHi」発売。
パノラマ撮影可能。24枚撮りで1500円。
写ルンですシリーズは、1989年の売上2500万台、1990年3000万台。
マウスウォッシュ
口臭予防のマウスウォッシュ市場が拡大中。
当初は10代後半~30代の女性中心だったが、若いビジネスマンにも波及。
1986年の市場規模15億円、1987年27億円、1988年50億円。
ペンタテカン
10月に男性用脱毛防止薬(トニック)が、発売された。
発売から3ヶ月で100万本、20億円の売り上げ。
1987年には40億円の売り上げとなった。
シャンプードレッサー
TOTOの「シャンプードレッサー」が5月発売された。
この年は、1万台、1987年6.6万台、1988年には10.8万台の売上。
価格は、15万8千円
テレビ番組
男女7人夏物語
TBSのドラマ「男女7人夏物語」が高視聴率。最終回は31.7%。
この時期、主演の明石家さんまさんのキッコーマンのCM「しあわせーって、なんだっけ、なんだっけ」というくだりが流行。
このCMの効果で、シェア率5%だったのが、10%となるほどの評判となった。
あぶない刑事
タカとユージのかっこよさが光ってた。
出演者のオシャレな服装と劇中のジョークが絶妙で、今までの泥臭い刑事ドラマのイメージを変えた作品
流行語
亭主元気で留守がいい
金鳥ゴンのCMから「亭主元気で留守がいい」というフレーズが話題となった。
アホちゃいまんねん
「アホちゃいまんねん、パーでんねん」という明石家さんまさんのギャグフレーズが小学生を巻き込んでの流行り言葉になった。
シルバー貴族
お金を持ってる元気なシルバー世代(65歳以上)の増加。
高所得で元気、独自のライフワークを持つタイプをターゲットととして、ケア付きマンション、ホームエレベーターなどを販売。
最後に
ドラゴンクエストのゲームは、学校で流行ってたからやってみたけど、あれは面白かった~。人は正面しか向かなかったけど。
あぶない刑事は、女子たちが下敷きとか持っていたような記憶がある。